中古戸建てリノベーションの後悔は物件選びで対策!後悔の原因と対策を解説
最近は、マイホームの選択肢として新築住宅ではなく、中古戸建て+リノベーションを検討する方が増えています。
中古戸建てリノベーションは、新築住宅より費用を抑えておしゃれなマイホームを手に入れられるのが大きな魅力。
しかし築年数の経った中古住宅をベースにする以上、着工後の追加費用や間取り自由度が低いなど、後悔してしまうケースもゼロではありません。
今回は中古戸建てリノベーションの後悔原因と、物件選びで対策する方法を詳しく解説します。
コラムのポイント
- 中古戸建てリノベーションの後悔原因は複数ありますが、最初の物件選びが重要な対策となります。
- 中古物件のチェック方法や取り組み方など、後悔を防ぐポイントを一つずつ覚えましょう。
Contents
中古戸建てリノベーションは難しい!?
「中古戸建てリノベーション」と検索すると、関連ワードに「後悔」という言葉が出てくるほど、難易度が高く失敗しやすいイメージをお持ちの方が多いようです。
確かに中古戸建ては一軒ごとにコンディションが異なるため、よく考えず選んでリノベーションすると失敗・後悔するリスクは高くなります。しかし、あらかじめ後悔しやすいポイントを知っておけば、物件選びの段階で回避することは難しくありません。
ご家族の人数やライフスタイルは一人ひとり違いますから、理想的な中古物件の条件は一つではありません。しかし基本的な後悔の原因と対策を知ってから取り組めば、満足度の高い中古戸建てリノベーションができる可能性が高くなるでしょう。
中古戸建てリノベーションの後悔原因5つ
実際に中古戸建てリノベーションで後悔の原因となることが多いポイントを、5つに分けてチェックしていきましょう。ここではまず後悔の原因を把握し、後半で対策を解説します。
原因① 建物の状態が悪い
リノベーションのベースとなる中古戸建ての状態が悪いと、プラン・費用などさまざまな面で後悔の原因となる可能性があります。
※状態の悪い中古戸建ての例
- 雨漏りしている
- タイルの在来浴室の水漏れ⇒土台腐食
- 土台や柱のシロアリ被害
- 地盤沈下による歪み・傾き
- 床下のカビ
上記のような状態の中古戸建ては補修や補強で余計な費用がかかってしまうため、リノベーションの費用が足りなくなってしまうことも多いです。また床下や天井裏など見えない部分に隠れているため、見逃してリノベーションすると後で再工事になるケースも。建物の状態はリノベーションの成功・失敗に大きく影響しますので、後半のチェックポイントでしっかり見極めましょう。
原因② 住宅性能が低い
築年数の古い中古戸建ては住宅性能が低いこともあり、リノベーション後に引っ越してから後悔する原因となります。
※住宅性能による後悔の例
- 断熱性不足で寒い
- 気密性が低くすき間風が入る
- 耐震性不足で補強費用がかかった
中古戸建てで特に注意したいのは、上記の断熱性・気密性・耐震性の3点です。
床下や壁の断熱材がない、サッシなどの気密性が低い家は、冬の底冷えや光熱費の増加などで後悔するケースが多いです。
1981年以前の旧耐震基準で建てられている家は、耐震性が不足して補強工事で余計な費用がかかるケースも。
原因③ 予算オーバー
リノベーション計画の途中で予算オーバーになり、思ったようなマイホームをつくれず後悔するパターンもあります。
※リノベーション予算オーバーの例
- 中古戸建て購入に費用をかけすぎた
- 余計な補修・補強費用がかかった
- 予算を決めずにプランを組んだらローンが通らなかった
中古戸建てとリノベーション工事の費用バランスは重要で、物件にお金をかけすぎると予算オーバーで後悔する可能性が高いです。前述した状態の悪い中古戸建てを選ぶと、リノベーション以外の補修・補強費用で予算オーバーするケースも。
資金計画を立てずにリノベーション計画を進めると、ローン審査が通らずにプランを組みなおす羽目になる可能性もあります。
原因④ 希望の間取りやデザインにならない
リノベーションの間取りやデザインの自由度が低いと、希望のマイホームをつくれず後悔の原因になります。
※間取り・デザインの希望が通らない例
- 通し柱や筋交いを移動・撤去できない
- ツーバイフォー工法など自由度が低い物件だった
- 防火地域で外壁材やドアに制限がある
- 景観条例で外壁や屋根の色が決まっている
木造戸建ては比較的間取り変更の自由度が高いですが、耐震性を確保するための構造体は移動・撤去できないこともあります。また壁全体で建物を支えるツーバイフォー工法など、間取り変更自体が難しい物件のケースも。
防火地域・地域の条例など、法律上外観デザインの制限がかけられている戸建て物件もあります。
原因⑤ 環境が良くない
景観・騒音・日当たりなど、リノベーションで対応できない環境面も後悔の原因になることがあります。
例えば周囲を高い建物に囲まれた日当たりの悪い中古住宅だと、リノベーションで対応しきれない可能性が高いです。間取りの工夫やアイデアで改善できることもありますが、土地の環境自体を大きく変えることはできません。
リノベーションの後悔を防ぐ中古戸建て選び
実際に中古戸建てを内見・比較検討するときは、次のような取り組み方を心がけてみてください。
内装・設備の状態で選ばない
リノベーション前提で中古住宅を内見するときは、内装や水回り設備など、表面的な部分の状態で選ばないようにしましょう。見た目だけで判断して中古住宅を選ぶと、劣化やトラブルを見逃してリノベーション時に後悔する可能性があります。
壁紙やフローリング、ユニットバスやキッチンなどは目に付きやすいため、キレイな状態だと中古物件全体の印象が良く見えやすいです。しかしリノベーションでは内装や水回り設備は一新することが多いため、目に見える部分の状態はあまり関係ありません。
見た目の状態が良い中古戸建てでも、床下の漏水や天井裏の雨漏りなど、トラブルが隠れている可能性もあるのです。メンテナンスが行き届いていてキレイな場合もありますが、目に見える部分だけで判断しないように注意しましょう。
開口部はすべて開閉する
中古住宅を現地で内見する際は、玄関・窓・室内ドアなどすべての開口部を実際に開閉してみてください。ドアや窓を開け閉めしにくい、またはできない中古戸建て物件は、大きな歪みや傾きなど後悔の原因が隠れている可能性があります。
必ず設計図書を取り寄せる
リノベーションで間取り変更できるかどうかは現地でもある程度判断できますが、契約前に必ず設計図書を取り寄せて確認しましょう。
設計図書とは建物の構造や設備などを記載した書類のことで、建築確認申請時に必要となるものです。例えば「通し柱」「筋交い」など建物を支える重要な構造物の位置が記載されているため、間取り変更できるかどうか判断するために必要です。また断熱材の有無や耐震性能などの住宅性能も、設計図書で確認できます。
もし図面がないと言われても、登記情報などを調べて設計図書を取り寄せる方法はあります。図面を保管していない中古住宅は、メンテナンスが行き届いていない可能性があるので注意したほうが良いかもしれません。
なるべく複数回現地を見る
最終候補の中古物件は、なるべく天候・曜日・時間帯などを変えて複数回チェックすることで後悔リスクを下げることができます。
例えば日曜日の昼間は静かな住宅街でも、平日の朝夕は抜け道で交通量が多く、騒音や危険が隠れているケースがあります。午前中は日当たりが良くても、午後になるとお庭が影になってしまう物件も多いです。
条件を変えて現地を見てみることで、リノベーションで解決できない環境面の後悔を防ぎやすくなります。
物件とリノベーション計画をセットで考える
予算オーバーや間取り自由度の低さによる後悔を防ぐためには、中古物件選びとリノベーション計画をセットで考えることが大切です。
物件価格+リノベーション費用の総額で検討すれば、予算オーバーのリスクは少なくなります。また大まかなリノベーション計画を立ててから物件を選べば、希望の間取りを実現できず後悔するケースも防げるでしょう。
リノベーション・不動産物件探し両方に対応できる会社なら、一つの窓口で両方の相談ができます。
建築知識のある専門家に見てもらう
ここまで挙げた取り組み方は中古戸建ての見極めに効果的ですが、契約をする前になるべく建築知識を持つ専門家にも相談しましょう。
不動産会社目線だけでなく、実際にリノベーションを担当する建築のプロ目線でチェックすれば、問題のある中古戸建てを見極めることができます。
前述したリノベーション・不動産両方相談できる会社なら、物件ごとに建築目線でのチェックもしてもらえるはずです。なるべく一社で物件探しからリノベーション相談までできる、ワンストップ体制の会社に相談しましょう。
まとめ
中古戸建てリノベーションでは、後悔の原因を把握して確実に対策することが大切です。今回ご紹介したポイントをお客様ご自身が実践しつつ、信頼できるリノベーション会社に相談しましょう。
東京・千葉エリアの中古住宅探し~リノベーションは、総合住宅会社オカムラホームにご相談ください。不動産から建築までのワンストップ体制で、理想のリノベーション計画をしっかりサポートいたします。