藤井聡太八冠に思うこと

先月11月19日に東京ビックサイトで行われた将棋プロ公式戦JT杯と、テーブルマーク子供将棋大会に行ってきました。

私は将棋のルールを知っていて指し方がわかる程度のへぼ将棋ですが、プロの対局(なんと藤井聡太八冠と糸谷哲郎八段の対局!)を初めて観戦するとあって楽しみにしていました。

JT杯のルールは公式戦の中でも特に持ち時間が少ない早指しが特徴で、藤井聡太八冠と糸谷哲郎八段の所作や対局中の表情を会場のモニター越しに見ていると、少ない持ち時間で頭の中をフル回転させているのを間近で感じる独特の緊張感がありました。

そんな中、対局中盤の藤井聡太八冠の101手目に4八金打の場面があったのですが、対局を観戦していたへぼ打ちの私ですが何であそこに金打ちなんだろうと思ったシーンがあり、会場で解説していたプロも「なんですかね~?」という手でした。

その後じわじわと糸谷八段の玉を追い詰めた藤井八冠が勝利を収めたのですが、家に帰った後にJT杯に臨む藤井八冠へのインタビュー記事に以下のようなことがかかれていました。

★好きな事(将棋)を極めるために

「駒一つ一つに意味が与えられていてそれぞれの駒を効率よく配置して、一つではなくいろいろな意味を持たせることを意識しています。対局の時には納得するまで考えた上で指したいという気持ちがあり、何となくとか曖昧なままにしてしまわずに自分なりにその手を選んだ理由をはっきりさせて指したいと意識しています」

と考えながら対局しているそうです。

一つ一つの駒の動きに手を抜かず、意味や理由がはっきりしているため、最終的に局面が進んでいってもその駒の意味や役割が果たされ、勝ちに繋がるのかなと感じました。

私も仕事をしていく中で業務や判断一つ一つに同じように向き合えて意味を持たせられているかどうか、とても考えさせられるきっかけになり、4八金打のような手を指していきたいと感じた次第でした。

建設部CS課 細谷