相続空き地の活用方法14選|ビジネスアイデアや自治体との連携など解説
親から相続した土地を売却はしたくないけど・・・、どう活用したら良いか分からない。この記事では、そんなお悩み解決のために、空き地の活用方法を幅広くご紹介します。
都市部・郊外・更地・建物付きなど、空き地は状況によって適切な活用方法が異なります。初期投資を抑えた活用方法や、大きなリターンが期待できる方法などもありますので、ぜひ選択肢として覚えておいてください。
コラムのポイント
- 空き地をそのまま賃貸、アパートやコンビニを建てて経営など、それぞれのメリット・デメリットを把握しましょう。
- 空き地を放置するとさまざまなリスクがあるため、なるべく早めに活用するのがおすすめです
相続空き地の活用方法14選
【初期投資が小さい活用方法4選】
初期投資を抑えて空き地を活用する方法なら、万が一失敗したときのリスクを抑えることができます。
土地賃貸
利便性の良いエリアの空き地なら、事業用・居住用にそのまま賃貸するのも一つの方法です。借地契約を結んだあとは借地人が建物をつくるので、大きな初期費用がかからないのがメリット。
ただし契約期間中は立ち退いてもらうことが難しいため、数十年スパンの計画になり途中変更が難しいです。また契約内容によっては契約更新を拒否しにくいケースもあるので、しっかり内容を吟味することが大切です。
倉庫/トランクルーム経営
貸倉庫やトランクルームを経営するのも、初期投資を抑えやすい空き地活用方法です。コンテナボックスやプレハブを設置すれば、一般的な建物の建築費用よりかなりコストを抑えられます。
多少利便性の悪い場所でも、住宅地が近いなど需要があれば集客できる可能性があります。
資材置き場
郊外の広い空き地なら、建設業者の資材置き場として貸し出すのもおすすめの活用方法。借り手の事業内容に合わせてプレハブや倉庫を設置するケースが多いので、大きな初期費用は掛からないでしょう。法人の借り手が見つかれば、長期契約も期待できます。
レンタル農園
大きな市街地の近くにあるベッドタウンでは、空き地をレンタル農園として貸し出すケースも増えています。地目変更が必要になるため若干ハードルは高めですが、元々畑として使われていた空き地なら初期費用を抑えて活用しやすいです。
【初期投資が大きい活用方法7選】
建物や設備への投資が必要な活用方法は、経営がうまくいけば大きなリターンを得られるのがメリット。郊外・市街地などエリアによって適した活用方法が異なるので、空き地の環境に合わせて検討しましょう。
アパート/マンション経営
アパートやマンションを建てて家賃収入を得る方法は、空き地活用の王道です。初期費用は大きいですが、投資回収後は安定した不労所得を得られるのがメリット。住宅地など賃貸需要が大きいエリアの空き地なら、積極的に検討したい選択肢です。ただし、ただアパートやマンションを建てれば儲かるわけではない点には要注意。賃貸経営のノウハウがある不動産会社に相談し、確実な経営計画を立てましょう。
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駐車場経営
駐車場の少ない住宅地、駅前や繁華街など利便性の高いエリアの空き地は、駐車場経営で収入を得るのも人気の空き地活用方法です。
狭小地や変形地の場合はコインパーキングの方が利益を上げやすいと言われています。一方ある程度の広さがある空き地なら、月極駐車場で安定した利益を狙うこともできます。地域の需要をしっかり把握し、適切な経営方式と料金設定をするのが成功のポイントです。
コインランドリー経営
賃貸住宅の競合が多くアパート経営は難しそうなエリアなら、コインランドリー経営をするのも一つのアイデア。住宅戸数が多いほど高需要が期待でき、安定した収益を上げることができます。ある程度の開業資金は必要ですが、開業後の運営手間が少ないのがコインランドリー経営の魅力。フランチャイズに加盟して、レンタル設備で初期投資額を抑える方法もあります。
太陽光発電
郊外の広い空き地では、太陽光発電システムを設置する活用方法も多いです。市街化調整区域など住宅を建てられない空き地も有効活用できます。日当たりが良いほど発電効率が高くなり、利益も上げやすくなります。
オーナー様自ら太陽光発電システムを設置するほか、運営会社に定期借地賃貸する方法もあります。
介護施設経営
少子高齢化時代に突入している日本では、老人ホームや介護施設経営も空き地活用選択肢の一つになりつつあります。介護施設は建物を一括賃貸するサブリース契約が多く、安定した収益を得られるのが魅力。
ただし介護施設が増えすぎて入居者が集まらない地域も増えており、綿密な市場調査と経営計画が求められます。
保育園経営
待機児童の多い地域なら、空き地で保育園経営するのもおすすめ。オーナー自身が経営せず、リースバックや定期借地権契約で事業者を募る方法もあります。契約や手続きのハードルは高めですが、認可保育園の基準をクリアできれば、建築費用に補助金を活用できるのが大きなメリット。
コンビニ経営
都市部・郊外を問わず空き地を活用しやすいコンビニ経営も、検討すべき選択肢の一つ。
契約内容によっては初期投資額を抑えることもでき、賃料が高いのもコンビニ経営の特徴。ただし撤退のリスクがあり、次のテナントを見つけるのが難しい点は注意すべきデメリットです。
【空き家付き空き地の活用方法3選】
空き家が建ったままの空き地は、解体する前に次のような活用方法も検討してみてください。
戸建て賃貸経営
骨組みや土台がしっかりしている空き家が残っているなら、リフォ-ム・リノベーションして戸建て賃貸として経営するのも一つの手です。競合が少ない戸建て賃貸はファミリー需要が高いエリアなら入居者を集めやすく、契約期間が長くなる傾向があります。
シェアハウス経営
都市部など若者単身者が多いエリアの空き家は、シェアハウスとして運用するのもおすすめ。一人当たりの家賃は低くても、複数契約になるので一軒で得られる収入は大きくなります。
築年数が経っているなら、DIY可などコンセプトで競合と差別化することもできます。
民泊経営
短期滞在ニーズがメインの民泊なら、築年数が影響しないので古い空き家でも利益を上げられる可能性があります。都市部の空き地はもちろん、観光需要がある郊外でもビジネスチャンスがあります。
空き地を活用すべき3つの理由
不労所得を得られる
前述したような空き地活用方法では、毎月安定した不労所得を得られるのが大きなメリットです。空き地は放置すると雑草除去などのメンテナンス手間・費用がかかりますが、不労所得があれば外注することも可能です。初期投資額を回収した後は、新しい投資資金や老後の生活費などにできるのも心強いですね。
固定資産税を節税できる
アパートやマンションなどを建てて空き地活用すれば、固定資産税の節税になります。例えば200㎡以下の土地にアパートなどの住宅を建てると、毎年の固定資産税が1/6に減額されます。固定資産税は空き地の所有期間中ずっと払うコストなので、節税効果はかなり大きくなるでしょう。
不法投棄や占拠リスクを回避できる
長期間空き地を放置すると、ゴミの不法投棄や子供たちの遊び場にされるなどのリスクが発生します。継続的に空き地を活用することで、こうしたリスクを事前回避できるのも大きなメリットです。
活用が難しいときの対策
前述した活用方法を採り入れるのが難しい空き地は、次のような対策も考えてみましょう。
売却
活用のあてがない土地は、ムダな出費になってしまうためなるべく早めに売却するのがおすすめです。一般流通しにくい郊外の土地は、自治体の空き家バンクに登録して売るなどの方法もあります。
今後日本の空き家・空き地率がさらに進むと、売却難易度が上昇する可能性がありますので、売るなら早めに取り組んでみてください。
自分で住む
先祖代々の土地など売却が難しい空き地は、自分たちで住むのも一つの活用方法と言えます。
通勤通学などの問題がクリアできれば、自分たちで家を建てて住むメリットは大きいでしょう。小さな家を建ててセカンドハウスにするなど、ライフスタイルに合わせた活用方法もおすすめです。
自治体に貸し出す
最近はまちづくりの一環として自治体が空き地活用する事例も多いので、市町村の窓口で相談してみるのも一つの手です。家賃収入は得られませんが、空き地を放置することなく地域貢献にもつながります。
相続土地国庫帰属制度を利用する
どのような活用・売却も難しい空き地は、相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらう方法もあります。相続土地国庫帰属制度は2023年にスタートする制度で、一定の条件を満たせば空き地を引き取ってもらうことができます。選択肢の一つとして覚えておくと良いでしょう。
参照元:政府広報オンライン 相続した土地を手放したいときの「相続土地国庫帰属制度」
まとめ
相続した空き地は放置せず、状況に合わせた活用方法を検討するのがおすすめです。うまくいけば放置空き地のリスクを回避しつつ、安定した不労所得を得られるケースも。どの活用方法も、地域に合わせた対策が大切なので、地元に強い不動産会社などに相談してみてください。
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