ロードサイド店舗投資のメリットとは?路面店との違いや失敗を防ぐマーケティングを解説

ロードサイド店舗投資のメリットとは?路面店との違いや失敗を防ぐマーケティングを解説

不動産投資では賃貸経営が定番ですが、高い収益が期待できる店舗投資も人気の高い選択肢。しかし店舗投資は高利回りが狙える反面、失敗したときのリスクも高いと言われることが多いです。

店舗投資を成功させるためには、エリア特性や業種に合わせた計画を立てることが重要です。今回は店舗投資で比較検討されることが多いロードサイド・路面店の違い、失敗しないためのマーケティングについて掘り下げてみましょう。


コラムのポイント

  • ロードサイド店舗は幅広い業種に対応できますが、商圏が広く競合調査が重要となります。
  • 交通量・視認性・入りやすさなど、ロードサイド店舗投資で重要になるポイントも詳しく解説。

ロードサイドと路面店の違い

まずはロードサイド・路面店の基本的な違いを把握しておきましょう。

ロードサイドとは

ロードサイド店舗

交通量の多い幹線道路沿いにあり、車やバイクなどの交通手段でアクセスする店舗をロードサイドと呼びます。ただ市街地から離れた場所にある店舗は「郊外店」と呼ばれて区別されます。

ロードサイド店舗は大手フランチャイズ系の大型店舗が多いです。飲食のドライブスルーも含まれ、ほかにも物販・サービスなど業種も幅広いです。

基本的には郊外エリアに多く、路面店より物件価格や賃料相場が安い傾向があります。

路面店とは

路面店

駅前の繁華街やアーケードなど、人通りが多い通りから直接入れる店舗を路面店と呼びます。同じ場所でも2階以上にあり、直接入れない店舗は「空中店舗」「ビルイン」と区別されることが多いです。

エリア特性によって業種の傾向は異なり、高級アパレルショップからファーストフードまでジャンルはさまざまです。集客力が高い反面、物件価格や賃料相場も高め。

ロードサイド店舗のメリット・デメリット

ロードサイド店舗

路面店と比較したときの、ロードサイド店舗のメリット・デメリットを両方しっかり把握しておきましょう。

ロードサイド店舗のメリット

  • 取得費用を抑えやすい
  • 商圏が広い
  • ユーザー層が幅広い

郊外のロードサイドは地価が安いため、路面店より取得費用や賃料を抑えられるケースが多いです。初期費用を抑えることで高利回りが期待できます。

また車移動のユーザーがターゲットなので商圏を広く設定でき、さまざまな業態に対応できるのもロードサイド店舗の特徴。不特定多数のユーザーが通る駅前などと比較して、利用客を予測しやすいのもメリットと言えるでしょう。

ロードサイド店舗のデメリット

  • 好立地の物件は見つけにくい
  • 競合が多い
  • 敷地管理コストが高い

視認性が良く集客力が高い物件は、資本力のある大手企業やフランチャイズ店で既に埋まっているケースが多いです。結果的に好立地の物件は見つけにくく、業種やサービスを上手く選定する必要があるでしょう。

また商圏が広い分競合も多く、十分に調査しないとうまく集客できないことがあるのもデメリット。広い駐車場を確保しやすい反面、管理・メンテナンスコストが多めにかかるのも注意すべきポイントです。

ロードサイド・路面店に向いている業種

ロードサイド店舗

前述したようなメリット・デメリットを踏まえて考えると、ロードサイド店舗・路面店に向いている業種はおのずと絞られてきます。

ロードサイド店舗に向いている業種

  • ドラッグストアやスーパーマーケットなどの小売店
  • ホームセンターなど大型店舗
  • ファミリーレストランやファーストフード
  • 家電・スポーツ用品などの量販店
  • アパレルショップ
  • コンビニ

ロードサイド店舗は、基本的に敷地面積を活かした大型店舗が向いているケースが多いです。品揃えやサービス内容を充実させられるのが、路面店との大きな違いになります。

ただし立地や周辺環境によっては、コンビニなどの業種にも適しています。

路面店に向いている業種

  • 高価格帯のアパレルショップやブランド
  • 回転率の高いファーストフード
  • 携帯ショップや旅行代理店など窓口業務のある店舗

視認性と集客力が高い路面店は、何かのついでに立ち寄ることが多いファーストフードや、アパレルショップなどの業種に向いています。ただし初期費用や賃料は高めなので、小売の場合ある程度客単価が期待できる業態が良いでしょう。

また仕事の行き帰りのついでに手続きを済ませられる、窓口業務のある携帯ショップなどにも向いています。

ロードサイド店舗投資の失敗を防ぐマーケティング

ロードサイド店舗のマーケティング

商圏人口を調査する

投資するロードサイド店舗を選定する際は、まず商圏人口を調査するのが基本です。業種により多少変動しますが、ロードサイド店舗の商圏は車で10~15分程度と言われています。

業種に合わせてターゲットユーザーを設定し、統計情報などでなるべく商圏人口が多いエリアを選びましょう。マップで商圏人口を視覚化できるjSTAT MAPなどが分かりやすいのでおすすめです。

参考:地図で見る統計(jSTAT MAP)

交通量と方向を確認する

ロードサイド店舗は車での来店がメインになりますので、目の前の道路の交通量や方向を確認するのも大切なポイントです。交通量が多いことはメリットですが、頻繁に渋滞する道路だと業種によってはマイナスにもなり得ます。ファーストフード店なら平日の昼間、ファミリーレストランなら土日など、曜日や時間帯も重要な要素です。時間帯によって上り・下りの交通量も変化するため、方向についてもしっかりチェックしましょう。

国土交通省の交通量調査をマップで可視化できるツールがあるので、検討する物件が隣接する道路を調査してみてください。

参考:平成27年度全国道路・街路交通情勢調査 一般交通量調査結果(可視化ツール)

競合を調査する

ロードサイド店舗は路面店より商圏が広いため、競合調査も十分に行う必要があります。

主要道路には多くの競合店舗があるため、商圏人口や交通量が多くても十分集客できないケースが考えられます。

また車での来店がメインになるロードサイド店舗は、大型ショッピングモールも競合となる可能性があります。例えば休日のファミリー層がメインの飲食店だと、ショッピングモールに需要が流れてしまうかもしれません。

商圏内の同じ業種・コンセプトの競合を洗い出し、サービス内容や立ち寄りやすさなどを比較検討しましょう。

業種に合わせて立地を選ぶ

一口にロードサイドと言っても、隣接する道路や信号の立地はさまざまです。例えば2車線以上の幹線道路は交通量が多いですが、スピードが出やすいため見逃しやすく、反対車線から入店できない立地も多いです。

また視認性の良い角地でも、信号の手前だと入りにくく、先にある店舗の方が有利になります。

信号との位置関係次第では、角地ではなく一面だけ接している店舗の方が入りやすいケースも。女性客も多いスーパーマーケットやドラッグストアなら、なるべく広い駐車場が確保できる立地が良いでしょう。

業種によって適切な立地は異なりますので、ユーザーの目線で現地を運転しながら実際に確認してみるのがおすすめです。

まとめ

ロードサイド店舗は、路面店より初期費用を抑えて高い利回りが期待できる選択肢です。しっかり立地や競合調査を行うことで、安定した収益を生むロードサイド店舗を見極めることができるでしょう。今回解説したポイントをしっかり押さえつつ、地域に詳しい不動産会社や専門家のアドバイスも参考にしてみてください。

私たちオカムラホームは、千葉県・東京都の首都圏を中心に不動産投資をサポートする住宅総合会社です。お客様のご要望や投資方針をお伺いし、適切な選択肢をアドバイスいたします。路面店・ロードサイド店舗どちらも実績がございますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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