ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのはなぜ?失敗パターンと成功のポイント
不動産投資ではアパート・戸建て・マンション・テナントビルなど、さまざまな選択肢があります。中でも、初期費用を抑えられるワンルームマンション投資は人気の高い選択肢ですが、「儲からない」「辞めたい」という経験者の声もよく聞きますよね。
そこで今回は、ワンルームマンションが儲からないと言われる理由、失敗パターンと対策について詳しく解説します。
コラムのポイント
- 利回りが低い、空室・赤字リスクが高いなど、ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由をチェックしましょう。
- サブリース契約や資金計画など、ワンルームマンション投資が失敗するパターンも紹介します。
Contents
ワンルームマンション投資とは?
マンション一部屋を購入する「区分マンション投資」の中でも、単身者向けの物件を扱うケースをワンルームマンション投資と呼びます。比較的少ない初期費用で始められるため、不動産投資初心者の方に人気の選択肢です。
具体的には、ワンルームマンションを購入して入居者を見つけ、毎月の家賃収入を得る不動産投資の方法になります。一部屋だけなので経営状況を把握しやすく、一棟アパートやテナントビルより取り組みやすいのがワンルームマンション投資のメリット。
ただし、「ハードルが低い=経営が成功しやすい」わけではなく、見切り発車すると赤字になってしまう可能性は高いです。しかし逆に、綿密な経営計画を立ててスタートすれば、ワンルームマンション投資で成功する可能性は高くなります。
メリットだけ見てワンルームマンション投資に飛びつくのではなく、デメリットやリスクもしっかり把握して判断しましょう。
ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由
まずは、ワンルームマンション投資のデメリット・リスクについて、1つずつチェックしていきましょう。
利回りが低い
ワンルームマンションはファミリー向け物件より利回りが低く、儲からないと言われるケースが多いです。
※賃貸住宅の期待利回り
地区 | ワンルームマンション | ファミリーマンション |
札幌 | 5.0% | 5.2% |
仙台 | 5.1% | 5.2% |
東京(城東地区) | 4.0% | 4.1% |
名古屋 | 4.6% | 4.7% |
※第48回不動産投資家調査より抜粋
一般財団法人日本不動産研究所の調査によると、ほとんどの地域でファミリー向けマンションよりワンルームマンションの方が利回りが低くなっています。
単身者向けのワンルームマンションは地価が高い都市部に集中していることも大きいですが、利回りが低いため大きな利益が期待できないと考える方が多いようです。
空室期間中の家賃収入がゼロになる
ワンルームマンションの空室期間中は家賃収入がゼロになり、キャッシュフローが悪化しやすいのがデメリット。
空室期間中もローン返済やマンションの修繕積立金は発生するため、自己資金が底をつくと支払いが滞ってしまいます。
※平均居住期間
- 単身者:3年3ヶ月
- ファミリー:5年1か月
※参照元:第26回 賃貸住宅市場景況感調査
ワンルームマンションに入居する単身者はファミリーより平均居住期間が短いため、必然的に空室期間も発生しやすくなります。人気の高いワンルームマンションならすぐに次の入居者を見つけられる可能性が高いです。しかし、競合に埋もれてしまう物件だと、空室・赤字のリスクも高くなります。
家賃下落リスクがある
ワンルームマンションの家賃相場は築年数とともに年々下落していくため、経営計画が甘いと赤字に陥るリスクが高くなります。
専有部分をリフォーム・リノベーションしても、エレベータや共用廊下が古くなると、家賃相場は下がっていきます。アパート・マンションの一棟経営なら丸ごとリノベーション・建て替えなどで空室対策可能ですが、区分所有のワンルームマンションだと難しいです。
管理やメンテナスがうまくいっていないワンルームマンションを選んでしまうと、入居者が見つかりにくく、家賃収入も低くなって儲からないというわけです。
維持管理費が増加する
所有期間中に維持管理費が増加していくことも、ワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由の一つ。
マンションの築年数が古くなると、外壁塗装や配管交換など大規模修繕工事が増えるため、積立修繕金は高くなっていきます。前述した家賃収入の減少と同時に維持管理費が増えていくため、利益が圧迫されて儲からなくなるケースが多いです。
需要変化の影響が大きい
ワンルームマンション一戸だけの経営だと、地域の需要変化の影響を大きく受けるため、将来儲からなくなるリスクも考えられます。
複数の地域に分散投資をしていれば、一軒の賃貸需要が減少しても、ほかの家賃収入でカバーして対策を取ることが可能です。しかし、ワンルームマンションの場合、競合物件の増加や企業の撤退などがあると、家賃収入が途絶えて身動きが取れなくなってしまうケースも。
ワンルームマンションの投資失敗パターン
実際にワンルームマンション投資で失敗してしまう方が多いパターンを知って、1つずつ対策を学んでおきましょう。
節税狙いで経営計画がおろそかに
所得税・住民税の節税効果を狙ってワンルームマンション投資を始める方も多いですが、経営計画がおろそかだと赤字になり、失敗してしまう可能性が高くなります。節税効果を得られるのはマンションの減価償却期間中だけです。
一時的に節税効果を得られたとしても、マンション経営の方で赤字が続けばトータルではマイナスになってしまうでしょう。
不動産会社任せでサブリース契約を結んだ
家賃保証があるサブリース契約はメリットもありますが、不動産会社任せで契約を結ぶと、失敗してしまうリスクが高くなります。
ワンルームマンション投資は家賃収入が小さいため、サブリース契約の管理料・保証料がキャッシュフローを圧迫するケースも。
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ギリギリの不動産投資ローンを組んだ
返済がギリギリの不動産投資ローンを組んでワンルームマンションを購入し、想定外の出費や収入減少で経営に失敗してしまうパターンも多いようです。
資金繰りに余裕が無いと、空室期間・入居者の家賃滞納・多額の修繕費用など想定外の事態に対応できません。仮に資金調達できても後手に回ってしまいますし、返済が滞ればマンションを差し押さえられてしまいます。
高価格の新築物件を購入した
新築のワンルームマンションは購入後の資産価値下落率が高いため、売却時の損益で失敗してしまうリスクが高くなります。
新築マンションは引き渡した時点で1~2割値下がりし、その後も築年数と共に資産価値が下がっていきます。
販売価格も高額で利回りが低いため、初期投資額を回収しきれず、売却益でもペイできない可能性があるのです。
ワンルームマンション投資を成功させるポイント
さまざまなリスクを回避してワンルームマンション投資を成功させるために、次のようなポイントにこだわりましょう。
価格が安く賃貸需要が高い中古マンションを見つける
価格と需要のバランスが良い中古マンションを見つけることが、ワンルームマンション投資成功の第一歩です。
販売価格の安い中古マンションは利回りが高く、初期投資を早期回収して利益を上げられる可能性が高くなります。ただし価格が安いだけで賃貸需要が低い物件だと、空室期間が長くなり赤字リスクが高くなるので要注意。
地域の賃貸需要などもしっかり調査しながら、リーズナブルな価格で十分な家賃収入が見込める物件をじっくり選びましょう。
リフォーム費用や経費を把握する
不動産投資の物件選びでは利回りを参考にするのが一般的ですが、リフォーム費用や管理費などの経費も把握することが大切です。
物件情報には販売価格と家賃収入の単純計算である「表面利回り」が使われるのが一般的ですが、維持管理費用は考慮されません。税金・リフォーム・諸経費も含めた「実質利回り」を計算することで、より精度の高い経営計画を立てることができます。
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空室対策も見据えた資金計画を立てる
ワンルームマンションの家賃相場低下・空室率上昇に対策するため、リフォーム・リノベーションによる空室対策の資金も見据えておきましょう。
空室率が高くなったときに資金が足りないと、対策が取れずそのまま赤字が拡大してしまう可能性が高くなります。適切な空室対策ができる自己資金を残しておけば、安定した家賃収入でワンルームマンション投資の成功につながります。
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売却も含めた出口戦略を立てる
ワンルームマンションに限ったことではありませんが、売却時のことまで見据えた出口戦略を立てることも投資成功のポイントです。
どんなマンションもいつかは寿命を迎え、ずっと家賃収入が続くことはありません。いつまでに初期投資を回収し、どのタイミングで手放すのか明確にすることで、投資成功率が高くなるのです。
購入・管理・売却をまとめて相談できる不動産会社を選ぶ
ここまで解説してきたように、ワンルームマンション投資の成功は物件選び~購入、入居中の管理、売却まですべての段階に掛かっています。
それぞれのパートを分けて考えるのではなく、トータルで経営計画を立てることが重要なのです。投資物件を選ぶ際は、経営計画や出口戦略まで含めて相談できる不動産会社に相談するのがおすすめです。
ただ物件を探してもらうだけでなく、専門性の高いアドバイス・サポートが期待できるか?と言う視点で不動産会社を選んでみてください。
不動産投資の相談はオカムラホームへ
私たちオカムラホームは、東京・千葉エリアを中心に、不動産投資をお手伝いする総合不動産会社です。
不動産物件の選定や購入から、賃貸管理・リフォーム・売却まで、自社で一貫してサポート可能な体制です。経営計画を踏まえた物件選びのアドバイスが可能ですので、不動産のことならなんでもご相談ください。