中古マンション投資のメリット・デメリット|新築との違いやワンルーム投資の注意点も解説
このコラムでは、中古マンション投資のメリット・デメリットについて解説します。
新築マンション投資との違いや、中古物件の一棟買いと区分所有それぞれのメリット・デメリット、ワンルームマンション投資の注意点も紹介。
これから不動産投資を始めたい方や、マンション投資の種類で迷っている方は参考にしてください。
コラムのポイント
- 中古マンション投資は、新築に比べて低資金で始められて、利回りが高い点がメリットです。資産価値が落ちにくいため出口戦略も立てやすく、好立地の物件を見つけられれば高い収益性が期待できます。
- 一方で、築古マンションは修繕やメンテナンスの頻度・費用が高くなりがちな点や、新築よりもローン審査が不利になりやすい点などに注意が必要です。
- 中古マンション投資で安定した運用を目指すなら、エリアの物件価格や家賃の相場をつかんだ上で、高い収益性が見込める物件を選ぶことが重要です。
Contents
不動産投資における新築マンションと中古マンションの違い
不動産投資において新築・中古マンションは下記のようにそれぞれメリット・デメリットがあるため、予算や経営方針に合わせて選ぶことが重要です。
新築マンション | 中古マンション | |
取得費用 | 高い | 安い |
利回り | 低い | 高い |
メンテナンス費用 | 安い | 高い |
賃料相場 | 高い | 安い |
ローン | 長期で組みやすい | 新築より厳しい |
次章では、中古マンション投資のメリット・デメリットについてさらに詳しく解説します。
中古マンション投資のメリット
物件価格が安い
中古マンションは新築と比べて物件価格が安く、初期費用を抑えやすいというメリットがあります。
新築マンション |
|
---|---|
中古マンション |
|
さらに、中古マンションは築25~30年を過ぎると平均価格が大きく下がるため、低資金で不動産投資を始めたい方に適しています。
利回りが高い
価格が安い中古マンションは、新築より利回りが高くなる点もメリットです。
〈中古マンションが新築よりも利回りで有利なポイント〉
築浅(築10年以内程度)マンション | 新築の7~8割程度の価格で購入できる一方で、家賃はほぼ変わらない設定で運用できるため、収益性が高くなる |
---|---|
築古(築25年超)物件 | 家賃設定は低くなるが、物件価格(初期費用)を大幅に抑えられるため収益性は高くなる |
利回りが高い物件は早めに黒字化できる可能性が高くなるため、長期的に見てより大きな利益が期待できます。
資産価値が下がりにくい
築古のマンションは、購入後に資産価値が大きく低下しにくいのもメリットです。
購入価格と売却価格の差が小さいため、新築マンションよりも売却益(キャピタルゲイン)を得やすく、出口戦略も立てやすくなります。
好立地の物件が見つかることも
マンションは住宅需要の高い場所に建てられるため、中古の方が新築よりも好立地の物件が見つかりやすいことも多いです。
建物状態などにもよりますが、好立地の物件は家賃を高めに設定することもできます。
良い中古物件に出会えれば、初期費用を抑えた上で運用後すぐに高収益が得られる可能性も高くなります。
中古マンション投資のデメリット
メンテナンス費用がかかる
中古マンションは新築よりも必要なメンテナンス項目が増えるため、修繕費も多くかかるのがデメリットです。
キッチンや浴室、給湯器などの水回り設備は10~30年前後が寿命の目安で、一度に交換するとなると、まとまった費用が必要になります。一棟マンションの場合は、部屋数の分だけさらに負担が増えます。
建物を自分で管理する必要のない区分マンションの場合でも、築年数が経つと大規模修繕工事が増えるため管理費や積立修繕金が高くなるケースがあります。
築古物件は家賃が安くなる
一般的に、同じエリア内なら築年数が古いマンションの方が家賃相場は低くなる傾向があります。
内装や水回り設備が古い物件は、相場よりもさらに家賃を下げないと入居者が集まらないケースもあります。
築古マンションを購入する場合は特に、運用前に必要なリフォーム費用も踏まえた上で検討しましょう。
入居者集めで不利になることも
賃貸物件を検索する際は築年数を重視するユーザーも多いため、築古のマンションは入居者を集めにくくなるのもデメリットです。
物件状態が良いことをアピールするためには、リフォーム済みであることや内装・設備状態を詳しく紹介するなど、広告方法にもより工夫が必要になるでしょう。
フルローンや長期ローンが組みにくい
中古マンションは資産価値が低いと判断されるため、新築と比べるとローン審査で不利になる点も注意が必要です。
不動産投資ローンは年収などの個人属性だけでなく物件評価も審査に影響するため、担保価値が少ない中古物件はフルローンや長期ローンが組みにくくなる傾向があります。
〈関連コラム〉
築古物件投資のメリット・デメリット|失敗を防ぐチェックポイントも
中古マンション投資の失敗を防ぐポイント
中古マンション投資で、できるだけリスクを減らし安定した収益を得るためのポイントをまとめます。
物件価格や家賃の相場をチェックする
中古の賃貸マンションを購入検討する際は、周辺の同じような規模、間取りの物件と比べて、物件価格や利回りの前提となる家賃設定が妥当かチェックしましょう。
例えば、建物の状態は良いけれど賃貸需要が少ないエリアのマンションは空室リスクが高くなるため、家賃を低めに設定せざるを得なくなるかもしれません。
物件価格や家賃相場は、マンションの立地や建物の状態、間取りによって変わってきます。不動産情報サイトなどで、エリア内のマンションの家賃や販売価格を調べて相場をつかみましょう。
建物の状態をチェックする
中古マンションを選ぶ際は、築年数だけでなく、外観・内装の状態、設備のメンテナンス・交換履歴などを細かくチェックすることが重要です。
共用部分・専有部分ともに、メンテナンス履歴や劣化部分をしっかりチェックしておかないと、想定外の修繕費用でキャッシュフローが悪化する可能性も。
外階段や手すり、外壁、屋根などの外観回りや配管関係はメンテナンス費用が高額なため、大規模修繕計画が策定されているか、計画通りに実行されているかも必ずチェックしておきましょう。
旧耐震基準のマンションは注意が必要
旧耐震基準のマンションとは、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認申請されたマンションを指します。
旧耐震基準のマンションで耐震補強がされていない物件は、大規模地震で破損・倒壊してしまうリスクがあるため、集客や売却がしにくくなります。
旧耐震基準で建築された築古マンションを検討する際は、耐震改修が行われているか、建物が新耐震基準を満たしていることを証明する「耐震基準適合証明書」があるかを必ずチェックするようにしましょう。
中古マンション投資でよくある質問
中古マンション投資は一棟or区分どちらが良い?
中古マンション投資で「一棟買い」と「区分所有」それぞれのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
一棟買い | 区分マンション | |
---|---|---|
メリット |
|
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デメリット |
|
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一棟買いマンションを経営するメリットは、空室リスクを分散でき、区分マンションよりも高い利回りが期待できる点です。一方で、初期費用が高く、建物全体の維持管理やメンテナンス費用が必要になります。
区分マンション投資は、複数の種類・エリアの物件を所有することで、リスクを分散できる点がメリットです。ただし、複数の物件を所有することになるため、収支状況やそれぞれの出口戦略などを考えながら、投資先を適切に管理していく必要があります。
中古マンション一棟買いと区分所有のどちらが良いかは、自己資金や運用するエリア、物件状態など、さまざまな視点から検討し判断する必要があります。
〈関連コラム〉
アパート一棟買いのメリット・デメリット|新築・中古はどちらがいい?
中古のワンルームマンション投資は儲からない?
マンションの投資形態の一つに「ワンルームマンション投資」があります。
ワンルームマンション投資とは、区分マンション投資の中でも、単身者向けの物件を購入して運用する方法で、少ない初期費用で始められるため不動産投資初心者の方に人気の選択肢です。
ただし、ファミリー向けマンションと比べると利回りが低い、空室・赤字リスクが高いなどのリスクがあるため「儲からない」と言われることがあります。
ワンルームマンション投資を成功させるためには、物件選び、購入、入居中の管理、売却などさまざまな段階で慎重に資金計画や管理プランを検討し、適切に運用していく必要があります。
ワンルームマンションに限らず、投資物件を選ぶ際は経営計画や出口戦略まで含めて相談できる不動産会社に相談するのがおすすめです。
〈関連コラム〉
ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのはなぜ?失敗パターンと成功のポイント
まとめ
中古マンション投資は、新築に比べて低資金で始められて、利回りが高い点がメリットです。資産価値が落ちにくいため出口戦略も立てやすく、好立地の物件を見つけられれば高い収益性が期待できます。
一方で、築古マンションは修繕やメンテナンスの頻度・費用が高くなりがちな点や、新築よりもローン審査が不利になりやすい点などに注意が必要です。
中古マンション投資で安定した運用を目指すなら、エリアの物件価格や家賃の相場をつかんだ上で、高い収益性が見込める物件を選ぶことが重要です。
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