先進的窓リノベ2025事業とは|対象となる期間や工事、補助金の上限、注意点までまとめて解説
2024年度に引き続き、2025年においても「先進的窓リノベ事業」が実施されることとなりました。
断熱性能の高い窓へとリフォームする場合、先進的窓リノベ事業の補助金を利用して、少しでもコストを抑えたいところです。
しかし、「補助を申請したいが、内容がわかりづらい」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、断熱リフォームの実績が豊富な千葉の工務店「オカムラホーム」が、先進的窓リノベ2025事業についてわかりやすく解説します。
Contents
先進的窓リノベ2025事業とは
「先進的窓リノベ2025事業」とは、住宅の窓を高断熱性の窓へとリフォームする際に、費用の一部を補助する制度です。
国土交通省・経済産業省・環境省の3省連携による補助金事業「住宅省エネキャンペーン」の一つで、既存の住宅を省エネ住宅へとリフォームしたい方を支援しています。
先進的窓リノベ2025事業の対象
ここからは、先進的窓リノベ2025事業の対象となる期間や、工事内容について紹介します。
先進的窓リノベ2025事業の対象となる期間・工事
先進的窓リノベ2025事業の対象となる期間・工事は、「令和6年11月22日以降に対象工事(断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体をいう)に着手し、令和7年12月31日までに工事が完了するもの(※)」です。
そのため、着手が2024年内のリフォーム工事であっても、11月22日以降であれば2025年度の補助金の対象となります。
また、ここにおける対象工事とは、「工事請負契約後に行われる工事であること」と定められているため注意してください。
〈※引用:断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省 CO2 加速化支援事業(先進的窓リノベ 2025 事業)の詳細 Ver.1 〉
対象となる工事の内容と補助額
戸建て住宅の場合、補助対象となる工事と補助額は以下の通りです。
補助対象の工事 | 補助額 | 備考 |
ガラス交換 | 5,000円〜55,000円/枚 | 窓のサイズやグレードで補助額が変動 |
内窓設置 | 12,000円〜106,000円/箇所 | |
外窓交換 (カバー工法) |
58,000円〜220,000円/箇所 | |
外窓交換 (はつり工法) |
46,000円〜183,000円/箇所 |
中高層集合住宅の場合、補助対象となる工事と補助額が少し異なるため注意しましょう。
補助対象の工事 | 補助額 | 備考 |
ガラス交換 | 5,000円〜55,000円/枚 | 窓のサイズやグレードで補助額が変動 |
内窓設置 | 12,000円〜106,000円/箇所 | |
外窓交換 (カバー工法) |
62,000円〜266,000円/箇所 | |
外窓交換 (はつり工法) |
62,000円〜266,000円/箇所 |
〈※出典:断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省 CO2 加速化支援事業(先進的窓リノベ 2025 事業)の詳細 Ver.1 〉
窓のサイズやグレードによって補助額が異なるものの、最大で1箇所につき20万円以上の補助申請が可能です。
また、「先進的窓リノベ2025事業」という制度名ではありますが、家のドアを断熱性能の高いものへ交換する場合も補助対象とされています。
補助金の上限
先進的窓リノベ2025事業では、断熱性の高い窓・ドアへのリフォーム時に、その費用の1/2相当を定額補助するとされており、上限額は一戸あたり200万円に定められています。
申請する場合は、交付申請期間中における申請書類の提出が必須です。
また、合計補助額が5万円未満の場合は申請できないため注意してください。
先進的窓リノベ2025事業の申請方法・流れ
続いて、先進的窓リノベ2025事業に申請する方法や必要書類、補助金還元までの流れを解説します。
交付申請期間
先進的窓リノベ2025事業の交付申請期間は、2025年3月下旬から、最長で2025年12月31日までです。
予算上限に達した場合は締切となるため、12月31日より前倒しになる可能性も少なくありません。
申請を検討中の場合は、できる限り早めに行動しておくと安心です。
任意ではあるものの、3月下旬~最長11月30日までのあいだは、交付申請の予約も可能とされています。
交付申請に必要な書類
先進的窓リノベ2025事業では、交付申請の際にさまざまな書類を用意する必要があります。
次の6点の提出が求められるため、申請する際はもれなく用意できるよう準備を進めましょう。
- 本補助金の利用について工事発注者が同意する共同事業実施規約(指定の書式)
- 工事請負契約書の写し
- 工事発注者の本人確認書類(個人:住民票の写し、運転免許証の写し等、法人:商業法人登記の写し等)
- 工事を実施する住宅に係る書類(登記事項証明書の写し等)
- 対象工事内容に応じた性能を証明する書類(工事箇所毎に提出)
- 工事着手したことがわかる写真(交付申請毎に1枚必要)(※)
「対象工事内容に応じた性能を証明する書類」に関しては、性能証明書・納品書のほか、 工事前後の写真などを用意してください。
〈※出典:断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省 CO2 加速化支援事業(先進的窓リノベ 2025 事業)の詳細 Ver.1 〉
先進的窓リノベ2025事業に申請する流れ
先進的窓リノベ2025事業に申請する場合、大まかには以下の流れとなります。
- リフォーム事業者と工事請負契約を締結
- リフォーム工事に着手
- リフォーム工事の完了・引き渡し
- リフォーム事業者から先進的窓リノベ2025事業への交付申請
- 先進的窓リノベ2025事業による交付の決定、補助金の交付
- リフォーム依頼者への補助金分還元 (※)
また、リフォーム事業者は先進的窓リノベ2025事業者として登録する必要がありますが、工事の契約・着工に関しては事業者登録の前でも問題ありません。
交付申請に関しては、工事の完了・引き渡し前には行えないため注意してください。
〈※出典:断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省 CO2 加速化支援事業(先進的窓リノベ 2025 事業)の詳細 Ver.1 〉
窓の断熱リフォームを検討されている方は、こちらの記事もご覧ください。
【関連記事】断熱窓の効果とDIY・リフォーム方法を解説|断熱効果を高めるポイントも
先進的窓リノベ2025事業を申請する場合の注意点
先進的窓リノベ2025事業を申請する場合、次のポイントに注意が必要です。
- 予算上限により早期締切となる場合がある
- はじめから工事費用が割り引かれるわけではない
- 補助金対象の製品が決まっている
- 必要書類や写真をもれなく準備する必要がある
予算上限により早期締切となる場合がある
先進的窓リノベ2025事業の申請締切は、最長で2025年の12月31日までとされています。
しかし、予算の枠が埋まり次第締め切りとなるため、「申請しようと思っていたのに、間に合わなかった」と後悔するリスクもゼロではありません。
2024年度は早期締切となっていませんが、省エネリフォームへの重要は増加しているため、2025年は早々に上限へ達することも考えられます。
慌てて申請することを避けるべく、早めの見積もり取得、スケジュール調整を心がけましょう。
また、不安な場合は交付申請の予約をしておくこともおすすめします。
はじめから工事費用が割り引かれるわけではない
先進的窓リノベ2025事業は、窓やドアのリフォームにかかった費用を最大で200万円まで補助する制度です。
しかし、補助金を申請できるのは工事と引き渡しが完了してからのため、工事費用がはじめから割り引かれるわけではありません。
最初は工事費用を全額支払い、交付申請が完了して補助金を受け取れることとなったら、施工業者から施主様へと還元されます。
窓の工事費用が安くなるのではなく、後から補助金を給付する形のため注意しましょう。
補助金対象の製品が決まっている
先進的窓リノベ2025事業で補助金を得られるのは、補助金対象として登録された製品を使用している場合のみです。
窓やドアのリフォームを行えば、どのような工事内容でも対象となるわけではありません。
先進的窓リノベ2025事業の対象製品はまだ発表されていませんが、どのような製品があるのか大まかに把握したい方は、先進的窓リノベ2024の公式サイトから確認してみましょう。
必要書類や写真をもれなく準備する必要がある
先進的窓リノベ2025事業の申請には、必要書類や写真の用意が欠かせません。
提出する書類の種類や数が多いため、抜け漏れのないように注意してください。
とくに性能証明書は、メーカーによっては製品に付属しておらず、別途で証明書の発行が必要となります。
また、書類作成に気を取られて工事前後の写真がなく、申請不可となることも考えられます。
工事に関連した書類だけでなく、本人確認の書類も必要なため準備しておきましょう。
お住まいの築年数が古く、寒さ対策にお悩みの方はこちらの記事もご覧ください。
【関連記事】築40年の家の寒さ対策|今すぐできるDIYやおすすめのリフォームまで解説
まとめ
先進的窓リノベ2025事業の概要は、以下の通りです。
- 先進的窓リノベ2025事業では、窓の断熱リフォームにかかった費用を補助してもらえます。
- 令和6年11月22日以降に着手し、令和7年12月31日までに完了する工事が対象です。
- 補助金上限額は一戸あたり200万円で、合計補助額が5万円未満の場合は申請できません。
- 交付申請期間は、2025年3月下旬から、最長で2025年12月31日までです。
- 予算に到達すると締切となるため、スケジュール計画は余裕をもって立てる必要があります。
- 補助金対象の製品は決められているので、詳細が決まり次第確認が必要です。
対象となる期間や工事、必要な書類などに注意し、スムーズに補助金を受け取れるように計画を立てましょう。
オカムラホームでは、より快適な暮らしを実現するリフォームを幅広くご提案しています。
窓やドアなどの断熱リフォームも得意としているので、寒さ対策でお悩みの方はぜひご相談ください。
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