元々は納屋として使用されていた建物をワークショップスペース・更衣室・トイレ・管理室としました。ロフトスペースも設け、建物を一体的に使えるようにしています。母屋同様、藁葺き屋根の上に板金屋根を被せていて、壁は土壁です。こちらの建物も傾いており、ジャッキで持ち上げながら調整していきました。筋交いや合板等で補強を行いながらも残せるところは残し、新たな仕上げも元々と同じ下見板に上部が漆喰仕上げにすることで、元の姿に戻すような試みをしています。
藁葺き屋根と小屋組み
ワークショップスペースから上を見上げると藁葺き屋根の裏側と小屋組みが見られます。建物の歴史そのものが露わになっています。
外観
里山と言えば文字通り「原風景」。改修完成時は木肌もきれいですが、年を重ねていくごとに木もグレーに変わっていき、落ち着いてくると土地に馴染み、やがて「原風景」へと還っていくような設えとしています。
古建具
内外ともに古建具を採用し、一つ一つ違う形のものを採用しています。吹抜け上部には組子細工が美しい欄間を衝立にし、照明を裏側に仕込むことで、素朴な中にも古建具を現代的にデザインしています。