キッチン・土間
玄関土間の天井を一部空けて小屋裏をオープンにしました。今は金属屋根で覆われていますが、その中には昔ながらの萱葺きの屋根が隠れています。 玄関土間から吹抜けを見上げると、今ではなかなかお目に掛かれない立派な小屋組みとともに、萱葺き屋根の裏側を見ることができます。
和室3室
天井の板材やそれぞれ違う欄間の細工、障子、違い棚、仏間、神棚など、既存の素材を活かせるところは活かして再利用し、改修が必要なところのみやり替えています。入れ替えた建具もなるべく時代が近い古建具を使用するなど違和感のないようなデザインを心掛けました。
和室(囲炉裏)
土間続きの囲炉裏室は、家事・家族団らんを育む重要な空間でした。 昔ながらの火の在る暮らしを再現しています。火を囲いながらの食事は人と人との距離をグッと引き寄せてくれます。煙が小屋裏へと行き渡り、藁葺き屋根の防虫・防腐効果にも一役買っています。また、裏の自然が見事なこともあり、樹木の四季折々を愛でられるよう、北側の窓を額縁に見立てました。
広縁
南側には全開口が出来る木製サッシを採用しました。全開口した状態で広縁に腰を掛けていると風を感じたり、木々の匂いがしたり、季節を感じてのんびりと過ごせます。田舎のおばあちゃんの家に来たような気分になる居心地のいい場所です。
外観
外壁は杉板の鎧張りと漆喰仕上げで改修前の仕上げを継承しており、屋根は既存の板金屋根を一部補修し、塗装を施しています。正面となる玄関には古い蔵で使われていた蔵戸と細工の美しい欄間を使用したデザインとしています。夜に玄関前から小屋裏の窓格子を見上げると月のようにやさしい灯りの照明がお出迎えします。
その他
(洗面・お風呂など)
元々台所として増築されていたスペースを洗面・浴室・トイレとしています。洗面は天然木のカウンターに陶器の洗面ボウルをのせた和の素朴さを感じられるデザインとしています。 浴室はハーフユニットバスを採用し、檜の羽目板を壁・天井材としました。木の香りが心地よく、窓から北側の緑を眺めることも出来ます。



アフターギャラリー


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